日本ビルファンドが新宿三井ビルを1700億で購入した件について

日本ビルファンド(8951)新宿三井ビルを1700億で購入しました。ニュースリリース見た瞬間に私は「日本ビルファンド持ってなくて良かったー」と思いました。

 

日本ビルファンド(通称NBF)は三井不動産をメインスポンサーとするオフィス特化型J-REITです。

 

ジャパンリアルエステイト投資法人(こちらのメインスポンサーは三菱地所)と共に2001年に上場した最古参のJ-REITです。

 

現在は、オフィス銘柄が弱く、物流銘柄が異常に強いので、時価総額1位の座をプロロジス(3283)に譲っていますが、基本的には、時価総額1位の銘柄です(2020年10月16日時点)。

 

そんな日本ビルファンドが10月9日の取引終了後に投資口発行とその資金を元に物件を取得するというニュースをリリースしました。

 

今回、日本ビルファンドが取得した物件は、「新宿三井ビルディング」と「グラントウキョウサウスタワー」の2つです。

取得額は「新宿三井ビルディング」が1700億、「グラントウキョウサウスタワー」が470億で、2物件合計で2,170億円です。

投資口数が増加しますが、1口当たり分配金は11,330円と3%増加する見通しで、利回り重視のリートとしてぱっと見そんなに悪くないのですが、如何せん取得した物件が良くありませんでした。

 

今回の記事の結論から申し上げますと、

NBFは完全にゴミ箱にされて、新宿三井ビルを高値で売りつけられました。

・そのおかげでNBFの投資口価格が大幅に下落しました。

そのおかげでチャンスゾーンが発生しています。

という話です。

 

新宿三井ビルディングは、西新宿の高層ビルの一つで見た目はスタイリッシュですが、1974年竣工のビルです(56階建てでしばらくの間は日本一高いビルでした)。古いから一概に悪いとは言えませんが、西新宿のオフィスって魅力ありますかね?西新宿って30年くらい前の曲のカラオケに出てくる映像なイメージです。

 

どうでしょう、ほとんどの人が1度は見たことあるビルではないでしょうか。

 

 

新宿は今でもところどころ開発は行われているかもしれませんが、面や街で見てもう1回終わってしまったイメージがあります。

 

今後、新宿が復権して、丸の内でも大手町でも日本橋でも六本木でもどこでも良いのですが、そういうような場所から「よし、新宿に移転しよう!」なんて思う企業が出てくることがあるのでしょうか。

 

仮に日本橋や八重洲、虎ノ門の再開発が終わったからといって、「よし、新宿の再々開発をやろう!」なんてデベロッパーありますかね。三井不動産が新宿で「街をつくろう!」としてくれる気がしません。どんなに開発しても新宿が再びトップに立つ(1回もトップに立っていないじゃないかという突込みは勘弁してください)未来は想像が出来ません。海面上昇や地番沈下して都心3区が海に沈む時くらいでしょうか。

 

新宿は「世界一、利用者の多い駅」としてギネス記録になっていますが、空港に近くないですし、新幹線も通っていないので一流企業の拠点になっているイメージがありません。したがって賃料のアップサイドは期待出来ません(私の偏見です)。

たまたま、淀橋浄水場があって、その跡地を大規模開発出来たタイミングが良かっただけで、オフィスとしての新宿のブランド力って弱いと思います。

 

さて、今回の三井ビルの取得額は1,700億円でした。これが安いのか高いのかは素人にはわかりません。ただ、古いし、新宿だし、これから賃料の上昇が見込めないけど、現状の利回りが高いというなら納得できます(なおかつ、今の賃料水準が安く、家賃のダウンサイドリスクが低い前提)。私の感覚としては、逆算して利回り5~6%程度になるのであれば、及第点といった感じです。

 

リートに組み込まれる物件には着実に利回りを稼いでくれる物件も必要だと思うんです。利回りイーター的な存在です。三井ビルもそういう扱いなら良いであることを期待してとニュースリリースを読み進めると、今回は三井不動産がマスターレッシー(1棟丸ごと三井不動産がNBFから借りて、それを三井不動産がテナントへ貸し出す)になってくれると。ふむふむ悪くない話です。

 

で、肝心の利回りをチェックしよーっとニュースリリースの下の方へ目をやりますと・・・

 

NOIは4.2%、還元利回り3.3%でした。

 

これはあかんやつですわ。完全にゴミじゃないっすか。いいんですよ、たまにゴミを混ぜ込んでくるのは。でも、今回の三井ビルがポートフォリオに占める比率では12.3%にもなって、NBF最大じゃないっすか。

 

例えば今年の8月に森ヒルズリートが虎ノ門ヒルズを取得していますが、その時はNOIは3.4%、還元利回り2.6%でした。

プレミア投資法人が今年の5月に大手町フィナンシャルシティグランキューブを取得した時はNOI3.0%、還元利回り2.7%でした。

この僅かな差だったら、誰も三井ビル選ばないと思います。最低でもNOI5%くらいは欲しいです。

 

 

三井不動産も流石に露骨にNBFをゴミ箱にするのは申し訳ないと思ったのか、グラントウキョウサウスタワーも混ぜ込んでくれました。

こちらは文句なしの物件(あくまでリートに組み込まれる物件としては)です。東京駅に直結する、2007年竣工、42階建の物件です。取得額は470億円。

470億で全部1棟丸ごと購入出来るわけが無いので、5階~9階の区分所有権(専有面積持分割合13.33%)ですね。

NOI3.0%、還元利回り2.8%ときっちり良い値段で放り込んできてくれます。

せめてグラントウキョウを1棟と三井ビルの一部取得ならば良かったのですがね。

 

ということで、今週はNBFの値動きに注目していました。

10月9日の終値が592,000円でしたが、10月16日の終値は554,000まで値下がりました(3月の安値を超えて年初来安値更新。6.4%下落)。

日銀の買い支えがある中でも、やはりきちんと投資家は見ているのだなというのを感じある意味安心しました。

未だ、マーケットは機能していました。物件を押し付けた三井不動産の株価は12日、13日と続伸したことも嬉しく思います。

 

 

約12,000の既存投資主(そのうち個人その他が11,000)は今回の資産取得について全力でNBFへ文句を言うべきだと思いますが、

12.3%の物件のおかげで6.4%も投資口価格が下がったと考えると、元々、日本ビルファンドに魅力を感じていた方には購入(&/or買い増し)のチャンスだとも思います。ゴミ物件とは言ったものの、あくまでそれは比喩でそれなりに価値のある物件ですので。私の感覚だと取得額が1300億弱なら良かったと思います。400億の含み損の物件を押し付けられて、それ以上にNBFの時価総額が下がっていますので、このギャップは収斂されると思います。勿論、リートをゴミ箱にするようなスポンサーは信じられないということで、含み損以上の投資口価格の下落はあってしかるべきとは思いますが。

 

 

日本ビルファンドの値下がりがJ-REIT全体利回りに与える影響は大きく、現在の平均利回りは4.2%以上になっています(チャンス目です)。

リート系の投信を買うチャンスでしょう。あくまでも私Riricoによる独断と偏見塗れの記事なので、投資は自己責任でお願い致しますm(__)m

おススメする理由はこちら→投資、運用方針①

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